雨が降ると体調が悪くなる方はいませんか?とくに、梅雨の時期はいつも体がだるく何もやる気が起きないという方もいるでしょう。東洋医学では、このような症状が起こる人は、体の中に余分な水分が溜まっていると考えています。それでは、具体的にどのような原因や対処法があるのか紹介していきましょう。
目次
梅雨に体調が悪くなるのは「湿邪」(しつじゃ)が原因
東洋医学では、梅雨の時期に体調が悪くなる原因は、湿邪(しつじゃ)が原因だといわれています。湿邪とは簡単にいえば、湿気のことをいいます。この湿気による水分が体の中にたまると、体がだるい、胃の調子が悪いなどいろいろな症状が起こります。
また、梅雨の時期になると汗をよくかくため、水分を普段よりも多めにとる方も多いでしょう。もちろん、熱中症を防ぐには水分をとることは必要です。しかし、体の中に余分な水分が溜まりやすい人が水を摂りすぎてしまうと、逆に体調が悪くなってしまいます。また、このタイプの人は、雨が降りそうになると頭痛がひどくなったり、体がだるくなったりします。
このような症状が出る前に、普段の食生活や生活習慣を変えるようにしましょう。また、このタイプの人は冷えも厳禁。水分をとるときは、できるだけ常温か温かいものをとるようにしましょう。
雨の日に体調が悪くなる人は「水滞」(すいたい)
東洋医学では、体の中に余分な水分がたまりやすい人の症状を「水滞」と呼びます。字の通り、水が体の中に滞っている状態なのです。次のような症状があらわれます。
- お腹がチャポチャポしている
- 下痢になりやすい
- 胃の調子が悪い
- むくみやすい
- 頭が重く痛い
- 汗がベタベタする
- 車に酔いやすい
- 体が重くだるい
- 関節が硬い・動かしにくい
この水滞と呼ばれるタイプの人は、雨の日に調子が悪くなりやすいのが特徴です。このような症状がよくあらわれる人は、普段から次のようなことを心がけておきましょう。
雨の日に体調が悪くなる人の改善したい生活習慣ポイント
雨の日に体調が悪くなる水滞の人は、次のような点を意識していきましょう。
- 汗をかくぐらいの運動をする
水滞の人は、体の中に水が溜まりやすいので、汗をかく運動がオススメです。無理に、激しい運動をするわけではありません。軽いウォーキングやサイクリングなども効果的です。
- お風呂に入って体を温める
お風呂はできるだけ毎日入るようにしましょう。お風呂に入ると汗をかくので、体の中の余分な水分を外に出すことができます。お風呂に入る時間がないときは、足湯でもいいでしょう。お風呂にミカンの皮を入れると、汗を出すだけでなく、体を温めたり、ストレスを発散したりすることもできます。
- 寝具をこまめに干す
体の中に水が溜まりやすい人は、湿気に弱い体質です。布団やまくらはできるだけ干すようにしましょう。また、風通しのよい部屋などを寝室にするのもオススメです。
- 体の冷えには注意する
梅雨になると、気温が高くムシムシした日が続きます。そのため、クーラーを使う頻度も増えていくでしょう。熱中職対策のためには、クーラーは必要です。ただし、ひやしすぎないように、手首、足首、首元はあたためるようにしましょう。
- 果物や野菜、お酒など体を冷やすものは控える
夏が近づくとスイカやキュウリ、トマトなどがおいしい季節を迎えます。しかし、これらは体を冷やす食材です。暑さをしのぐには効果的な食材ですが、食べ過ぎると体が冷えすぎてしまいます。
オススメの食べ物
雨の日に体調が悪くなる「水滞」の人にオススメの食べ物を紹介します。
体の中に滞っている水分を排出する食材は、ハトムギ・黒豆・小豆がオススメです。体を温める食べものは、ショウガ・シナモンをとっていきましょう。
ハトムギや黒豆は毎日摂りやすいお茶がおすすめです。小豆もお茶にできます。
小豆茶は乾燥した小豆でできます。
小豆茶の作り方
材料:乾燥小豆500g、水1リットル
- フライパンに小豆を入れ、弱火で30分ほど炒っていきます。
- 鍋にお水と黒豆を入れて煮出します。
残った小豆はそのまま食べることもできます。
ショウガやシナモンは、紅茶に入れて飲むのがオススメです。紅茶は体を温める飲みものなので、二重の効果が期待できます。
ただし、暑い日に摂りすぎると体が温まりすぎてしまいます。雨の時期や、クーラーで体が冷えたときに飲むようにしましょう。
体の中から余分な水分を出すことが大切
これから、梅雨のジメジメや夏の暑さなどから体調が不安定になる人が増えます。しかし、雨の時期はいつも体調が悪いのであきらめているという方もいるのではないでしょうか?普段の生活を見直していけば、体調不良は改善できます。どうしても治らないという方は、漢方薬で改善できるので、漢方に詳しい薬剤師や登録販売者に相談してみてはいかがでしょうか?