マイクロチップの義務化や厳罰も改定される!改正動物愛護法が成立。

マイクロチップの義務化や厳罰も改定される!改正動物愛護法が成立。

犬や猫の遺棄や虐待などを防ぐために作られた動物愛護法。今回の改正動物愛護法では、マイクロチップの義務化、罰則・罰金の変更、犬や猫の販売などについていくつか変更がありました。ニュースが出たときは、「これで不幸なペットが減るかも?」などいろいろな声が聞かれました。それでは具体的に改正動物愛護法やペットのこれからについて紹介していきます。

動物愛護法とは

動物の虐待や遺棄などを防止し、人と動物が一緒に生活する世の中を実現することを目的としています。
(参照:動物の愛護及び管理に関する法律)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=348AC1000000105

今回改正された動物愛護法で変更になったこと

ペットを飼っている方や動物愛護の活動をされている方にはとても気になるニュースとなりました。インターネットやテレビで、動物が虐待されている様子を見て心を痛めた方も多いのでしょう。外国では、動物の売買を禁止している国や、ペットを虐待したりすると厳しい罰に処せられたりする国もあります。また、捨てられた動物たちを保護するシェルターもあります。日本はまだまだそういった面では遅れていると考える方もいます。
発表されたニュースによると次のように書かれていました。

1. マイクロチップの義務化

これから犬や猫を販売する業者は、マイクロチップの装着が義務付けられます。登録された犬や猫を販売する場合は、購入した人に情報の変更の届け出を義務付けられています。
ただし、すでに飼っている人は努力義務です。

2. 殺傷に対する罰則を5年以下の懲役または500万円以下の罰金

これまでペットの殺傷に対する罰則は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金でした。これまでに比べて更に厳しくなりました。

3. 生後56日以下の犬、猫の販売を禁止

これまでは49日以下は禁止されていました。少しだけ日数が変更になりました。

マイクロチップってどんなもの?

犬や猫を飼っている方であればマイクロチップについて聞いた方も多いのではないでしょうか?マイクロチップとは、犬や猫の背中に直径約1~2mm、長さ8~12mmの円形型のもので、犬や猫の住所や連絡先が登録されています。これまでおきた大きな震災では、マイクロチップを着けた犬や猫は飼い主に再会できたケースが多いと報告されています。普段外に出たことがない猫でも、震災になると外に逃げ出してしまうかもしれません。そういった状況を考えるとこれからますます必要となってくると予測されます。

マイクロチップの効果とは?

マイクロチップを装着している犬や猫が、飼い主と離れてしまった場合、マイクロップの情報を読み取るリーダーがあれば犬や猫の情報を読み取ることができるため、再会する確率が高くなります。しかし、環境省の調査によると、マイクロチップと着けている犬や猫は全体の7.8%ほどしかいないと報告されています。
(参照:環境省
https://www.env.go.jp/council/14animal/y143-19/mat05.pdf)

マイクロチップって痛くないの?

飼い主が一番気になるのは、犬や猫に負担にならないかでしょう。マイクロチップは専用の注入器で動物の体に入れます。少し太い注射器なので痛みは多少あるようですが、2秒ほどで終わります。ほとんどの場合、暴れたり痛がったりすることはないようです。

マイクロチップは不幸な犬や猫が減る可能性も

マイクロチップは、犬や猫の身元を調べることができるものです。もし、迷子や災害などで飼い主や住所がわからなかった場合、そのまま野良犬・野良猫になってしまうこともあります。日本ではまだマイクロチップを装着した犬や猫は少ないですが、義務化されることにより不幸な犬や猫が減る可能性が高くなることが予測されます。

不幸なペットを増やさないためには

犬や猫も生きるために毎日精一杯生きています。外にいる犬や猫は、厳しい環境の中生活をしていかなければいけません。ごはんが食べられなかったり、気象条件の悪い中で生活したりすることもあります。このような動物が増える原因は、いろいろなことが考えられるでしょう。それでは、具体的に私達できることにはどのような方法があるのでしょうか?

1.犬や猫を飼ったら最後まで面倒をみる

犬や猫も家族の一員です。ペット禁止のマンションで飼ってみつかったり、引越しするからといった理由で手放したりする人がいます。どんな状況でも最後までお世話をみるということを考えましょう。

2.不妊や去勢手術をする

猫はとても繁殖力が高く、妊娠すると約2ヶ月で生まれます。一年中妊娠することができるため、すぐに次の子どもを妊娠してしまうことも、不幸な猫を増やさないためにも不妊や去勢手術をするようにします。犬は猫に比べて繁殖能力は低いですが、同じように考える方がいいでしょう。

3.もし飼えなくなった場合の対策を考えておく

一人暮らしや高齢になった方が飼っている方は、病気になった場合誰かにお世話をお願いしなければいけません。こんなときにも頼れる人を事前に考えておきましょう。

改正動物愛護法が制定された後の動向に注目

改正動物愛護法では、マイクロチップや処罰・罰金・販売について変更がありました。
今後、改正動物愛護法がどのように影響を与えるのか注目していきましょう。