整理収納で夏を涼しく乗り切る方法

整理収納で夏を涼しく乗り切る方法

いよいよ夏本番。気象庁の長期予報によると7月からの平均気温は全国的に平年よりも高く、
また今年も猛暑日や最高気温の記録更新が心配されます。
熱中症予防に、エアコンをフルに活用したいところですが心配されるのが電気代。
さらに今年は、コロナ対策により大勢の人が集まる場所では換気をしながらの冷房となりそうです。
 
そこでエアコンだけでなく、整理収納で涼しく感じる工夫を取り入れて、暑い夏を乗り切る方法を紹介します。
 
 

視覚から涼しさを感じる方法

(1)床に物を置かない

例えば同じ部屋でも部屋が乱雑だと暑苦しく感じ、
物が少なく整理整頓された部屋は涼しく感じませんか?
 
これはスペースの余裕によって体感温度が変わってくるからです。
ポイントは、できるだけ床に物を置かないことです。

床面だけを見たとき家具に覆われている面積が全体の1/3以下が理想。
出入口付近は、帰宅後に持ち帰ったものがそのまま放置されやすい場所。
置きっぱなしになっているのなら、まずはそこから片付けを始めましょう。
 
 
  

 
置かれている高さによってもずいぶん印象が変わります。
物が腰高のテーブルの上に置かれているよりも、床に近いローテーブルに置かれている方が散らかって見えるのはそのためです。
 
また、テーブルが低いと一度座ると立ち上がるのが億劫になり、自分のまわりに物を置きたがるようになるので注意が必要です。だからといって、そこに収納場所を作ってしまうと一層ものが増えることになります。
  
本当によく使うものだけを置くようにして、それ以外のものは「使ったら戻す」を徹底しましょう。
 
 

(2)情報量を減らす(色、文字、素材、形、ティスト)

色や文字など視覚に入る情報量が多いと落ち着かなかったり、
散らかって見えたりして暑苦しく感じます。
こまごまとした小物は、まとめて一つのカゴやケースに入れて収納すると色が減りすっきりとした印象になります。
 

パイプハンガーにかけられた色とりどりの衣類は、
使用頻度別によく着る・たまに着る・めったに着ない、の3つ程度に分けて、
よく着る衣類だけをすぐに取れるように収納しましょう。
 
それ以外の衣類は、一枚の布で見えないように隠して収納します。
パイプハンガーの半分程度を覆うだけで、よく着る服が見つけやすい上に目に飛び込んでくる衣類の色柄がぐっと減るので空間が締まって見えます。


 

 


 
 
 
オープンタイプの本棚は、本のカバーの色やタイトルの文字が溢れ賑やかな印象を与えます。
情報量を減らして脳をクールダウンさせましょう。
 
ジャンル別に分け、さらに頻度で分けます。
頻度の低い本は、同じ素材や形のケースにまとめて入れます。
ケースにジャンルを書いたラベルを貼っておくと探すこともないでしょう。

使用頻度の低い本をケースに入れて隠すことで色や文字を視界から減らすことができます。
こうして覆ったり隠したりすることで、すっきり感を演出する方法を「隠す収納」と呼びます。
 
 
 
 
 
お気に入りだからと言ってなんでもかんでも並べると吹き溜まり状態に。。。
その場合、見せる分量と隠す分量を2:8くらいにすると上手くまとまりすっきりとした印象になります。
 

 
 
 

(3)「見せる収納」で涼しさを演出

隠す収納と対極にあるのが「見せる収納」です。
愛着のあるものなど常に見ておきたいものを飾るように収めることをいいます。
 

前段で例にあげた収納カゴやケース、覆う布などを青、青緑、青紫の寒色系にすることで涼しさを演出できます。
 
寒色系の部屋で過ごすことで人間の体感温度はなんと3℃も低く感じるという結果が報告されています。冷房は設定温度を1℃上げると電気代を10%も安くできるそうなので節電にもなります。食器やクロス類、雑貨を夏用に寒色系のものに変えてみるのもおすすめです。
 

「整理」となると物を減らすことばかりに目を向けがちですが、本来整理収納とは「物を生かして暮らしを楽しむ」ための技術です。
 
物を増やすことが悪いのではなく、物を生かせないことが問題なのです。
夏用と冬用で同じ種類の物が増えることもありますが、物を活用して涼しさを感じるインテリア的な方法です。

 

脳の錯覚を利用して涼を得る

 
 
 
 
考えてみると昔の人は夏の暑さを凌ぐ工夫として五感をうまく取り入れていたように思います。
 
例えば、風鈴の音を聞いたりクールな香りを嗅いだりすると涼しく感じませんか。
なんとこれは人の思い込みによるもので、実際に体温が下がっているのではないそうです。
 
極めつけは、夏の屋台のかき氷。どの味にしようかと迷った経験もあるのでは。
実はこれも着色料と香料の違いだけで味はすべて同じ。
脳に記憶された情報によって脳が勘違いしているからだそうです。

 
暑いというだけで不機嫌になりやすい夏。
整理収納で脳を涼しいと錯覚させ少しでも涼しく、そして快適におうち時間を過ごせる工夫をしてみてください。