子供に「片付けと聞くとどんな気持ちがする?」と聞くと、
「嫌い」「めんどくさい」など、ネガティブな意見がたくさん上がることが多いのではないでしょうか。
でも実際に専門のお片付けサービスなどの業者と一緒にお部屋づくりをすると、
とても楽しそうに一生懸命片付けに取り組んでくれる子がほとんどだったりします。
片付けを嫌いと思う理由とはなんなんでしょう?
目次
「子供っぽい部屋からイメージチェンジしよう!」
片付けではなくインテリアからアプローチ
はじめのイメージが悪い分、片付けを誘導するときは少し工夫が必要にはなります。
例えば、片付けというキーワードを出さず「模様替えしよう」と言ってみるのは意外と効果的です。
インテリアアイテムを買い替える・・というだけでも結構乗ってきます。
「そろそろシーツを新しくしようか」「ラグがもう子供っぽいから、イメージチェンジしようか」などの「子供部屋」から「ちょっと大人の部屋」にステージアップさせよう!という提案はどんな年齢の子供にでも使えるキーワードです。
子供たちはどんなに小さくても、「もう赤ちゃんじゃない」と思っていますからね。
自分で作る「自分だけの世界」
子供の目がきらきらしたら第一関門クリアです。
せっかく着火したやる気の炎を消さないように、次の質問はこれ。
「どんな部屋にしたい?」
イメージが具体的に浮かばなくてもいいのです。
初めにこの質問をすることで、
「考える主体」を子供にうつす事が出来ます。
今まではお母さんがしつらえてくれた部屋で何も考えずに暮らしていた子供に、
「これからは自分で自分の部屋を作るんだ」と思わせる事は
精神的自立への小さなステップとなります。
自分の意見を取り入れて作り上げた部屋ならば、
今後また散らかっても、自分の頭で考えて改善する事も出来るかもしれませんしね。
「片付け」は子供の考える力を養うために、とても丁度いいツールでもあるということです。
■自由な発想で「インテリアを遊ぶ」
何より、子供をわくわくさせ、それを持続させることが成功のポイントです。
この時だけは『こうしなさい・ああしなさい』は封印して
遊び感覚で楽しい部屋づくりを目指しましょう。
例えば男の子なら、机の向きを変えて「書斎スタイル」にしてみるのも喜ぶかもしれませんね。
家具配置を変える事は「模様替えは積木みたいで楽しい」と思うきっかけにもなります。
模様替えをすれば、必然的に掃除もできるというメリットもあります。
また、勉強に集中するためにベッドなどのリラックスコーナーは
明確にエリア分けをするのも一つのアイデアです。
空間にメリハリがついて片付けもしやすくなります。
子供の好きな色をインテリアに取り入れ、雑多なものをカゴに入れて目隠しするだけで、
ぐんと大人っぽいインテリアに仕上がります。
■子供部屋だけは「子供の意見最優先」
子供部屋に関しては、どんな時でも子供の意見を最優先してあげましょう。
「これはもう捨てたら?」と言いたくなっても、そこはぐっと我慢です。
どんな小さな紙きれも、勝手に捨てずに「これは?」と聞いてあげることがポイントです。
これから片付けを自主的にしてもらうためには「自分の部屋の責任者は自分」
という気持ちが育つ事が何より大事ですし、長期的にはそのほうがママも楽なはずです。
子供たちはいずれ大きくなり、家を出て「自分で考えて」自分の住環境を整えていかなければいけないのです。
今はその練習期間。ベースづくりをサポートした後は「困ったときは相談してね」と伝えるだけで十分なのです。
■この部屋は親からの借り物。独立するときはきれいにして返す
独立なんかまだ先・・と思うかもしれませんが、子供の成長はあっという間です。
そして「独立して家を出た子供の部屋がぐちゃぐちゃのままで困っている」と
残された親が頭を抱えているという事例は実はたくさんあるのです。
空っぽにしろとは言いませんが、ある程度残された家族の事を思って整理して家を出るように、
年頃になったら伝えておく事は大切ではないかと思います。
大きくなってもまだまだ子供なので、自分の未来にしか目が向かないのは当たり前ですが、
そんな一言をかけてあげる事で今まで暮らしてきた家や部屋、親に対する感謝の気持ちを、
ふっと振り返って見るきっかけにもなるかもしれません。
■「片付け」が教えてくれる「総合的な生きる力」
「そうはいっても、親の言う事なんてもう聞く耳を持たない」
と感じている人ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。
私自身、息子の部屋は超絶汚部屋だったし、今の一人暮らしの家もすごい状態です。
でも、聞けば彼なりに「ここまで汚れたら掃除する」とか、ゴミの置き方にもルールがあり、
一見汚部屋でも彼なりの「ちょうどいい」世界を作っていたのでした。
「きれい」「汚い」は自分だけの見方であって、相手はそうでもないかもしれないという
「価値観の違い」を忘れてはいけないと思った出来事です。
まずは否定せず、子供の話を聞いてあげることから始めてみましょう。
きっとあなたが思う以上に、子供はいろいろと考えている事がわかると思います。