梅雨から夏にかけて注意したいのが食中毒の発生です。
気温と湿度の上昇とともに食品に潜む菌が増えやすくなり食中毒のリスクが高まります。
厚生労働省は、食中毒予防3原則として食中毒菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」を提唱していますが、今後は新型コロナウィルスを家の中に「持ち込まない」工夫も必要です。
またこの時期はゴキブリも出没し始めます。出没率が最も高いのはキッチン。
夜中にキッチンに行くのが怖いと思うことありませんか?
病原菌の運搬、ふんや死骸がアレルゲンになることも気になりますが、
それよりも見た目や突然の出没、不潔さなどによる不快感を味わいたくないものです。
目次
(1)家の中にウィルスを「持ち込まない」
コロナ禍の影響もあり帰宅後すぐに「手洗い」は習慣になったと思いますが、
手を洗うまでにいろんなところを触っていませんか?
鍵やドアノブ、電気のスイッチ、水道のレバーなど手が触れたところはウィルスがついているかもしれません。上着、履いていた靴やバッグなど外から持ち帰ったものについてもケアしたいものです。
整理収納で家の中に「持ち込まない」対策を考えてみましょう。
脱いだ上着は玄関に掛けられるようにして家の中に待ちこまないようにします。
玄関に消毒薬を置いてまず手を消毒。
除菌シートで鍵やバック、手で触れたドアノブや玄関ロックを拭きます。
同じく除菌シートで履いて帰った靴の裏を消毒して、
使用済みのマスクと一緒にゴミ箱に捨てます。
いかがでしょう?
ウィルスを持ち込まないための整理収納では、新たに物が増えることが分かります。
上記の対策のために増える物は、1.洋服掛け、2.消毒薬、3.除菌シート、4.ゴミ箱の4点。
もし物を減らさずに増やしてしまうと、玄関は雑多な印象になるかもしれません。
物を増やしたくないなら、同じ数だけ減らす必要があります。
殺菌効果はアルコール系と塩素系の消毒薬が有効と言われています。
消毒薬がまだまだ不足している現状、アルコールは手指の消毒に、塩素系は身の回りの物の消毒にと使い分けましょう。塩素系の消毒薬は、吸い込んでしまう可能性があるためスプレー容器に入れて使用しないでください。
それによって物の持ち方が変わります。
玄関で「何がしたいのか」がはっきりすれば、要・不用の判断は容易になります。
大事なことは、不要になったものを”置いたまま”にしないこと。
整理とは、目的のために不必要な物を減らすことを指すのです。
(2)冷蔵庫に細菌を「付けない・増やさない・やっつける」
食中毒を引き起こす細菌は、肉や魚に潜んでいます。
トレーから漏れ出た汁が他の食品に「付かない」ように、ビニール袋に入れて冷蔵庫へ保存しましょう。
細菌の多くは、10度以下で増殖のペースがゆっくりになりマイナス15度で増殖が停止します。
冷蔵庫内の詰め込み過ぎや扉の開け閉めが原因で温度が上がり細菌が増殖することがあります。
菌を「増やさない」ためには、扉の開閉を素早くし、
冷蔵庫の温度を上げないようにするのがポイントです。
ある電気メーカーの担当者によると、詰め込みすぎると冷気の循環がわるくなるために冷蔵室は5割収納が理想で、多くても7割程度が良いそうです。また、開閉を素早くするには、使う頻度が高いものを取り出しやすい場所に収納する、一緒に使うものをカゴにまとめておく等、定番食品の定位置を決めることで改善されます。
冷蔵庫に入れても菌が死ぬわけではありません。
細菌の栄養となる食品くずや液だれを発見したらすぐに掃除を。
ただし使用中の台拭きにも菌が存在しており菌を広げてしまう恐れもあるので、アルコール系の消毒薬をキッチンペーパーに吹き付けて菌を「やっつけ」ましょう。
(3)キッチンに害虫を「寄せ付けない」
梅雨ごろから出没し始めるゴキブリ。
ゴキブリは狭くて暗く湿気の多い場所を好むので、冷蔵庫の裏やコンロの下、シンク下などによく潜んでいます。生ごみや汚れた食器、空き缶や瓶はゴキブリの格好のエサです。
また玉ねぎやじゃがいもをキッチンで常温保存するのも要注意!
ゴキブリが好みそうなモノはキッチンから排除し、食材は使いきれる量だけを持ち、冷蔵庫で保管することをお勧めします。
ゴキブリは隠れる場所のない広くて明るい場所が苦手です。
床にモノを置いているとゴキブリの隠れ場所となる上にお掃除も捗りません。
野菜を常温保管する場合は野菜ストッカーや園芸用のプランター、網のバッグでぶら下げるなど、直置きしない収納を取り入れてみてはいかがでしょう。
本格的な繁殖期を迎える前に整理収納・お掃除で安心かつ衛生的に過ごせる暮らしを手に入れてください。